もうこれが最後の歌でいい

ときどきひかさのことを思い出す。という日々がもう何年も続いている。解散したバンドのことをこんなにずっと考えたことって他にないよなあ。

本当に輝いていて、全てが好きだった。遠くの街でライブを見るたびに、どんどんかっこよくなっていった。メンバーもみんな素敵な人で、全てに惹かれた。ひかさを構成する全ての要素が好きだった。

新しい街で出会った人たちのこともよく思い出す。みんなひかさが好きで、優しくて、出会う前からひかさについて書いてるブログ読んでくれてたことが発覚したりして、面白かった。ライブを見に行くたびに顔を合わせて、今日も最高だったな〜って。

そういう人のことは勝手にひかさ友達と心の中で呼んでいるのだけれど、その中でもよく会話をしてくれた人が2人いて、その2人のことは特によく思い出す。吉祥寺シルバーエレファントで見たひかさのライブのこととか、またいつか話したいな。と思う。うん。素晴らしく愛おしく、わたしにとっては伝説の記憶。

何もわからない、知らない東京の街をドキドキしながら歩いた。ひかさを見るためだけに。初めて吉祥寺を歩いたときとか、めちゃくちゃ緊張したな。服屋さんに入るのも怖すぎてできなかった記憶がある。今なら簡単に入れるけど、あのころは街の景色だけでいっぱいいっぱいになっていた。

どんなときもひかさは素晴らしい景色を見せてくれた。アウェー感全開の岡山も、満員の吉祥寺も、ガラガラの名古屋も、大阪の地下室も、タワレコのインストアも、ぜんぶ素晴らしい時間だった。

バンドの公式HPが魔法のiらんどなところも大好きで、何度もアクセスした。ライブが終わるたびに更新される言葉を眺めながら知らない街のホテルで眠ったり、銭湯で髪を乾かしたりするのはとても楽しかった。

もうあんな日々を送ることはないかもしれないけれど、暗い高校時代を送った自分にとってあれは本当に青春と呼ぶにふさわしい日々だったんだろう。

そろそろ次に行かないと、って何回も思ってるけど、今日もわたしはひかさを思い出す。そういう夜を繰り返して、いつかどこかで。

 

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