せせこましい世界を越えて

あけがたの電車でスペインの宇宙食を読むのは最高だな。あけがたの美しさは人生以上人生未満で、かなしい気持ちも一瞬忘れてしまう。何がそんなにかなしいのかってもう今は一つしかないんだけど、もっとかなしいのはそのかなしさに向き合うことすら許されないってことかな。自分で開けた地獄の釜だ。責任は自分でとろう。

まあそんなことはどうでもよくて、今日は久しぶりに最長労働時間を更新してしまい、いよいよ生活が立ち行かなくなった気がしてきた。16時からの約束にすら間に合う気がしないけど、最高に話の合う友だちからの飲みの誘いにほんの一時間すら付き合う暇がなくて日々さみしいな。日食なつこさんの『竜巻のおどる日』という曲が大好きなのだけど好きな人に会う時間もないこんな日にはよく思い出してしまう。疲れてもう眠りにつくしかない。窓の外に耳を澄ませて、風の向こうに君のいる街を見透かす。布団の中だけでも君の世界とつながってたらいいのにな。おやうに。