きっとこの時間は残り少ないからと会いに行くたびに何度も気持ちを先延ばしにしてしまう。泣くのはもうちょっと先でもいいや、っていつかくる悲しみを先延ばしにし続けた報いがいつやってくるのかふとした瞬間に怖くなる。

好きすぎて後悔なんか砂一粒ほどもないのに後ろ暗いけど後ろ暗さと抱き合わせにでもしないとこの恋を抱きしめられなかったよわたしは。弱いよね。でもそれはあなたも同じでしょ。わたしも知ってるもんそれ。って薄紫のTシャツをそっと椅子にかけてあげる。