じいちゃんが退院した。これからが大変なんだろうけど、ひとまずめでたい。手術してからここまでくるのにちょうど1年かかった。新しくうちの近所に住むことになったので、これからはいつでも会いに行けるな。昼寝でもしに行こうかな。
わたしは自分のことがんばってると思うしひどいなとも思う。そんなこと思う必要ないんだろうけど。胸を張ってがんばっていると言えるけど、本当のことはじいちゃんには言えないもんな。

いつの日か、口下手なじいちゃんがわたしのことをほめてくれたときのことを思い出す。あのころは仕事をやめて今の仕事だけでやり始めたときで、いろいろ迷いもあったし後悔もあって毎日けっこう暗い気持ちで過ごしてた。そんなときにたぶん何の気なしにほめてくれたんだろうけどわたしはすごくうれしくて、こんなにダメダメでも肯定してくれて本当に有り難かった。

今の生活は確実に自分の努力で成り立っているので今は本当に自信を持っているけれど、やっぱりじいちゃんには言えない。それだけがひっかかっている。でもそれでいいのかもしれない。本当のことをすべて話すのが良いことではない。

まあこんな感じで悩みつつ、あと10年でも20年でも生きていてわたしに手助けをさせてほしい。忙しくてきのう2週間ぶりに会いに行ったらうれしそうにしてたな〜。じいちゃん大好き。わたしのファザコンは永遠っぽい。